ブンデスリーガ1部・2部を合わせた平均観客動員数は4万人を越えており、世界最多です。
ドルトムントの平均観客動数8万人近くですが、中堅クラブや2部のクラブでも常にスタンドは満員に近いことは珍しくなく、ブンデスリーガは最も観客を集めるリーグと言えます。
2023/24シーズンは、1部、2部合わせた全36クラブが販売したチケットの数は合計2千万枚に達し、過去最高を記録しており、どのスタジアムも毎試合満員になる傾向にあります。
公式ウェブサイト
メンバーシップ
メンバーシップは、ドイツ語で「mitgliedscaft」と表現されます。
ブンデスリーガのいずれのクラブにもメンバーシップ制度は設けられています。
メンバーに加入すると「チケット優先購入権」「グッズ購入割引」等の特典が付帯するのは、他リーグ同様ですが、
ブンデスリーガーの多くのクラブでは、メンバーになるとクラブ総会における参加権・投票権・発言権があったりと、単なるファンクラブではなく、クラブを支えるソシオ的な位置づけに近い印象があります。
そのためか、
・入会手続きには書面での提出が必要
・欧州圏内やドイツ国内に銀行口座が必要
等、ドイツ国外在住者にとって入会のハードルが高いため、チケットを優先的に購入するためにメンバーシップに加入するということは他のリーグより難しいと思います。
ここでは、ブンデスリーガのチケットについてはメンバーシップ加入を前提とせず
紹介していきます。
ただ、
ダービーマッチやチャンピオンズリーグ等の人気チケットの販売はメンバーに限定している場合が多い
ので、メンバーシップへ加入を希望する場合は、クラブに問い合わせながら手続きをすることがよいと思います。
- メンバーシップへの加入及び退会は書面で行う場合は多い。
- 会費の引落しのため欧州圏内やドイツ国内に銀行口座が必要な場合が多い。
- ダービーマッチ、対ビッグクラブ、CL等ヨーロッパ大会はメンバー限定販売をしている場合が多い。
ブンデスリーガ チケット販売スキーム
チケット販売プロセスはクラブごとに違う
チケットの
・発売時期
・販売方法
・告知方法
といった販売プロセスは各クラブが独自に定めており、それらのプロセスを理解することがチケット獲得への近道だとも言えます。
例えば、
- バイエルン・ミュンヘン:
- 3月より次シーズンの抽選販売受付開始。
シーズン中は試合が近づくと抽選販売・メンバー販売・一般販売を実施
- 3月より次シーズンの抽選販売受付開始。
- ドルトムント:
- シーズン前に抽選販売開始。シーズン中は試合が近づくとメンバー販売、一般販売を実施
- ボルシアMG:
- シーズン開幕前に全対戦カードの先着販売を実施
- フランクフルト、ライプツィヒ:
- 数試合分のチケットを年数回に分けて販売
といった具合に販売方法や販売時期はそれぞれです。
試合日程の決定時期
現地観戦を計画する上で、試合日程が確定していたほうが旅の計画を立てやすいですが、試合日程が未確定でチケットを販売しているクラブもあります。
正式な試合開催日時はいつ決定するのか?
正式なキックオフ日時は、概ね試合の1~2ヶ月前に決定し、数節分まとめて発表されます。
日程発表は1部リーグ、2部リーグ同時に行われます。
他の欧州リーグに比べ比較的日程が早めに発表されるため、旅行の日程は組みやすいリーグだと思います。
2024/25 日程発表スケジュール
発表内容 | 発表日 |
第1節【8/21-23】、 第34(最終)節【5/17】 1部/2部全対戦カード、 | 7/4 |
第1節【8/23-25】~ 第5節【9/27-29】 | 7/11 |
第6節【10/4-6】~ 第12節【11/29-12/1】 | 9/5 |
第13節【12/6-8】~ 第19節【1/17-19】 | 11/11 |
日程が確定したらドイツフットボール協会(DFL)の公式Xアカウント(@DFL_Official)からリリースされます。
【7/4:全対戦カードの発表】
【7/11:第1~5節の日程発表】
2023/24 日程発表スケジュール
発表内容 | 発表日 |
8/18(金)開催(1試合)のKO時間 1部・2部 全対戦カード・ | 6/30 |
第8節【10/20-22】 第1節【8/19-20】~ | 7/12 |
第9節【10/27-29】~ 第13節【12/1-3】 | 10/5 |
第14節【12/8-10】~ 第18節【1/19-21】 | 11/9 |
第19節【1/26-28】~ 第26節【3/15-17】 | 12/21 |
第27節【3/30-31】~ 第30節【4/19-21】 | 2/29 |
第34節【5/18】 第31節【4/26-28】~ | 3/20 |
2022/23 日程発表スケジュール
下記は2022/23シーズンの試合日程発表スケジュールとtwitterでのリリースです。
下の表は1部リーグのものですが、2部リーグの日程も同時に発表されています。
欧州大会へ出場クラブは、大会の組み合わせによってリーグ戦の日程がさらに変更になる場合があります。
リリース内容 | リリース日 |
1部・2部 全対戦カードの発表 | 6/17 |
第1節【8/5-7】~第7節【9/16-18】 | 7/1 |
第8節【9/30-10/2】~第9節【10/7-9】 | 9/1 |
第10節【10/14-16】~第16節【1/20-21】 | 9/9 |
第17節【1/24-25】~第19節【1/27-29】 | 10/27 |
第20節【2/10-12】~第25節【3/17-19】 | 11/15 |
2023/24シーズンのカレンダー | 12/9 |
第26節【3/31-4/2】~第29節【4/21-23】 | 3/3 |
第30節【4/28-30】 | 3/7 |
第31節【5/5-7】~第34(最終)節【5/27】 | 3/22 |
日程が決定したら
・ドイツサッカーリーグの公式HP
・公式twitter(DFL_Official)でリリースされます。
2022/23シーズンは、6/17に全スケジュールを発表し、その後に各節の日程をある程度まとめて発表しています。
また、12/9には次シーズン(2023/24)のカレンダーを発表しています。
6/17:2022/23の全スケジュールを発表
7/1:第1~7節の日程発表
9/1:第8~9節の日程発表
9/9:第10~16節の日程発表
10/27:17~19節の日程発表
11/15:第20~25節の日程発表
12/9:次シーズン(2023/24)のカレンダーを発表
3/3:第26~29節の日程発表
3/7:第30節の日程発表
3/22:第31~34(最終)節の日程発表
チケット購入前に日程が確定しているか要確認
上記の通り、試合日程は試合の1~2ヶ月前に決定するので、各クラブのHPに記載されている日程が確定したものかどうかチケット購入前に確認しておくことが必要です。
特に「土曜日13:30キックオフ」「土曜日15:30」と表記の場合は未確定の可能性が高く、確定したものかどうかはブンデスリーガ公式HPからも確認できます。
例えば、上記の試合、ドルトムント公式HPでは「2024.1.27(土)13:30キックオフ」とありますが、日程は未確定です。
※ドルトムントHPは枠外に“ Match not fixed yet. Date/Time subject to change.(日程は確定していません。日時は変更になる場合があります。)”と注釈があります。
ボルシアMG公式HPでは「2023.12.16(土)15:30キックオフ」とありますが、日程は未確定です。
※ボルシアMG公式HPは枠外に“ *Schedule not fixed!.(日程は未定!)”と注釈があります。
日程が確定したものかどうか、ブンデスリーガ公式HPから判断できます。
上の画像ように日程が決まっていない週末の試合は土曜日開催に一括りにされていますが、
日程が確定している場合は、原則、金~日曜日に振り分けられています。
チケットを購入する際、クラブのHPでは日程が決まっているかどう判断できない場合は、ブンデスリーガ公式HPで確認してみるとよいと思います。
基本的な試合日程
基本的に
【週末の試合】は、
- 金曜日 …20:30~(1試合)
- 土曜日 …15:30~(4~5試合)、
18:30~(1試合) - 日曜日 …15:30~(1試合)、
17:30~(1試合)
【平日の試合】は、
- 火曜日…20:00~(4試合)
- 水曜日…20:00~(5試合)
に振り分けられることが多いです。
ライン・ルール地方などクラブチームが集中する地域(ドルトムント、シャルケ、ボーフム、ケルン、レバークーゼン、ボルシアMG等)であれば、日程によっては週末に複数試合観戦することも可能です。
ブンデスリーガでは他の欧州主要リーグ同様(プレミアリーグ以外)、過密日程軽減のため年末年始に中断期間を設けています。
期間はクリスマス前から1月中旬頃までの4週間で、中断期間は他のリーグより長く、期間中はカップ戦も開催されません。
ブンデスリーガは他リーグと比較して、試合数が4試合少なく(他リーグは全20チームに対し、ブンデスリーガは全18チームのため)、国内カップ戦では再試合およびホームアンドアウェイ方式の対戦がないため、これだけ長いウィンターブレイクを導入しています。
チケット再販システム
多くのクラブではチケットの再販(リセール)システムを導入しています。
英語では
・Secondary Market(二次マーケット)
・Ticket Exchange
ドイツ語では
・ZWEITMARKT
・TICKETBÖRSE
と表記されています。
一般販売が行われない場合や完売した場合でも再販システムで購入できる場合があり、場合によってはシーズンチケットホルダーの良席を入手できることもあります。
スタジアム観戦エリア
ブンデスリーガの殆どのスタジアムのホーム側ゴール裏は立見自由席です。
どのクラブも熱狂的なサポーターが集まるエリアなので、旅行客の観戦エリアとしてはあまりお勧め出来ず、良い場所は開門してすぐに埋まります。
自由席があることで、試合当日はかなり早くから人が集まりだす傾向にあるのもリーグの特徴の一つです。
フランクフルトの本拠地「ドイチェバンク・パルク」はホーム側ゴール裏は上層階、下層階とも立見席です。
ウニオン・ベルリンの本拠地「シュタディオン・アン・デア・アルテン・フェルステライ」のように、メインスタンド以外の3面が立見席というスタジアムもあります。
試合当日の交通手段
チケット購入者には地域の公共交通機関【Sバーン、Uバーン(地下鉄)、バス、トラム等】を無料で利用できることがあります。
無料交通機関の内容については、クラブによって異なります。
- 全てのクラブではない
- バイエルン・ミュンヘン、ウニオン・ベルリンのチケットにはこのサービス付帯しない。
- 無料で利用できる交通機関・時間帯・エリアはクラブによって異なる。
- 試合日に終日利用出来るとは限らず、「キックオフの●時間前から有効」と利用時間を限定する場合もあり。
- 観戦チケットをそのまま乗車券として利用できない場合がある。
- ドルトムント、フランクフルトの場合は、他のサイトにアクセスしモバイル乗車券を発券する必要あり。(発券方法等詳細は購入確認書に記載されています。)
そのため、交通機関利用前に公式HPやチケット購入確認書で内容の確認が必要です。
スタジアム持ち込み禁止物
セキュリティチェックは他リーグに比較して厳格な印象があります。
入場時の持ち物検査、ボディチェックに時間を要します。
スタジアムへは最低限の荷物と早めの到着が望ましいです。
下記は持ち込み禁止物の一例で、詳細はクラブによって異なるため訪問前に各クラブHPで事前確認しておくことが望ましいです。
- 【大型のカバン】
- A4サイズ以上のカバン。
- スーツケース、キャリーケースはNG。
- 鉄道駅にコインロッカーがある場合が多い。
- スタジアムに手荷物預かり所がある場合が多い。
- 【一眼レフカメラ・ビデオカメラ】
- 殆どのクラブでNG。ポケットに入るコンパクトカメラは認められている場合あり。
- 【長傘】
- 長傘はNG、折りたたみ傘はOK。
- 【自動り棒】
- スマホはOKだが、自動り棒はNG。
- モバイルバッテリーNGの場合もあり。
- 【飲食物】
- 500mlを超えるペットボルト飲料
- ドルトムント、バイエルンはあらゆる飲食物の持ち込み禁止
ホテル、カフェ、小売店等が荷物の一時預かりを行っており、オンライン上で場所検索・予約・決済ができ、24時間対応しているところもあります。
チェックイン・チェックアウト時間や移動の関係でどうしても大型荷物がある場合は、こういったサービスを利用するのもよいと思います。
キャッシュレス・スタジアム
ヨーロッパの殆どのスタジアムでは、公式ストアでのグッズや飲食物の支払いは完全キャッシュレス化しており、現金での支払いができません。
タッチ決済付きクレジットカードやApple Pay、Google Payなどがあれば、カードを決済端末に差し込み暗証番号を入力する、といった手間も必要なく便利です。