【観戦レポ】2024/25 ACミラン vs ラツィオ

試合情報

  • 2025年3月2日(日) 20:45K.O.
  • 2024/25 セリエA 第27節
  • ACミラン 12 ラツィオ
  • 観戦エリア:
    バックスタンド(Secondo Arancio Centrale) / 2F席 前方

新スタジアム計画

現スタジアムの老朽化と収益性の課題により、ACミランとインテルの両クラブにとって新スタジアム計画は最優先事項となっていますが、現時点では明確な結論には至っていません。

新スタジアム計画が進展しない要因はいくつかありますが、主なものは以下の通りです。

  • スタジアムとその土地の所有権はミラノ市にあるため、計画を進めるには市との協議、承認等が必要
  • スタジアムの老朽化が進んでいるものの、歴史的価値があるため、文化財保護の対象となっている

そのため、これまでいくつもの計画案が何度も浮上しては立ち消えになっています。

  • 現スタジアムを解体し、新スタジアムを建設する
  • 現スタジアムを残し、隣接地に新スタジアムを建設する
  • 両クラブが別の場所にそれぞれ新スタジアムを建設する

2023年時点の計画案

2023年までは、現スタジアムを解体し、その跡地に新たなスタジアムを建設する構想が有力視されていました。

しかし、ミラノ市との協議が進まないことから、ACミランとインテルはそれぞれ別の場所に新スタジアムを建設する方針を発表しました。

ACミランは、ミラノ南部サン・ドナート・ミラネーゼに、単独で新スタジアムを建設する方針を発表。約7万人収容のスタジアムの建設を正式に明らかにし、2028/29シーズンの完成を目指していました。

2025年時点の計画案

ところが、2025年3月、ミランとインテルはミラノ市に対して共同で以下の提案書を提出しました。

  • 両クラブがスタジアムとその周辺の土地を買収
  • 現スタジアムの隣接地に新スタジアムを建設
  • 現スタジアムは一部を残し解体し、スポーツ公園に転用

以前の計画に戻ったような印象ですが、収容人数7万人規模で2030年の完成を目指す計画が、最新のものとして進行しています。

サン・シーロ

シートプラン

現スタジアムの収容人数は75,000人で、メインスタンドと両ゴール裏は3層構造、バックスタンド(オレンジのエリア)のみ2層構造です。

青のエリアが「Curva Sud」と呼ばれるミランのコアサポーターが集まるホーム側ゴール裏エリアです。

インテルの試合では、反対側の緑エリア(Curva Nord)がホーム側になります。

今回はバックスタンド2階席5列目付近の席を購入、チケット価格は69€(約11,000円)です。

視界制限エリア

チケット購入時に上記のように「Attention/Low Visibility seat!(注意!視界の悪い席!)」と表示がされる席があります。

バックスタンド2F席の前から3列には、チケット購入時の座席選択画面でこのメッセージが表示されます。

この「視界の悪い席」が実際にどのような状態かというと、上の画像のように、2階席前方には手すりがあり、その手すりが視界を妨げとなっています。

チケット購入時に「Attention!」と表示されるのは前から3列目までですが、実際には5列目あたりまで手すりが視界に入ってきます。

今回の席は、2F席前方のセンター付近だったため、ピッチ全体を見渡しやすい位置ではありましたが、試合の迫力を感じるにはやや物足りなさがありました。

ACミラン vs ラツィオ

今節開始前のリーグ戦順位はミランは8位、ラツィオは5位。

ミランは今季のチャンピオンズリーグでプレーオフで敗退し、リーグ戦でも来季ヨーロッパ大会の出場圏外で、首位インテルとは17ポイント差、4位ユヴェントスとも8ポイント離されています。

Curva Sud

そんな低迷するチーム状況に対する抗議として、ミランのサポーター団体「Curva Sud」は、キックオフから15分間スタンドに入場せず、応援をボイコットすることを表明していました。

試合が始まってもCurva Sudが集まるゴール裏の2F席と1F席中央付近には人の姿がなく、場内はただならぬ空気に包まれていました。

キックオフから15分が経過し、Curva Sudが入場してきましたが、チームへの応援ではなく、経営陣を批判し、クラブの売却を要求するチャントが響き渡っていました。

こうした場面に直面するのは初めてのことで、ポジティブな内容ではないものの、サポーターのクラブへの想いや熱量を感じる一面でもありました。

4thキット

この日、ミランの選手が着用したのは、ストリートブランド「OFF-WHITE」とのコラボした4thユニフォームですが、ホームでは1stユニフォームでのプレイが見たいのが正直な感想です。

先制はラツィオ

試合は序盤からラツィオが優勢で、その勢いのまま前半28分にミランGKメニャンが弾いたボールをザッカーニが決めラツィオが先制します。

冬の大型補強

ミランは昨年末、成績不振を理由にパウロ・フォンセカ監督を解任し、その後セルジオ・コンセイソンが新たに監督に就任していました。

その直後の冬の移籍市場では、マンチェスターシティからカイル・ウォーカー、フェイエノールトからサンティアゴ・ヒメネス、チェルシーからジョアン・フェリックスなど積極的な補強をしていましたが、大型補強の成果が見られないのも、サポーターの不満の原因の一つになっているようにも感じます。

ミランが追いつく

ミランは後半に入ってから攻勢を強め、ゴールに近づく場面は何度かありましたが、パブロビッチが一発レッドで退場。

ミランは数的不利となり、このまま終わりそうになりますが、85分にレオンのクロスからチュクウェゼのヘッドで同点に追いつきます。

終了間際のPK

今日の試合内容から見ると、ミランは勝ち点1でも十分なように思えましたが、終了間際にGKメニャンがイサクセンを倒し、VARでPK判定が下され、ペドロがそのPKを確実に決め、1-2でフルタイムとなりました。

PK判定は不運な部分もあるように見えましたが、試合全体でみると1-2は妥当な結果のように思えました。

この結果ラツィオは4位に浮上。

ミランは3連敗で9位に後退し、サポーターのフラストレーションがさらに高まりそうな内容と結果となりました。

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